【JWM・NEWS】農林水産省補助事業「令和7年度米需要創造推進事業」学術セミナー「ヘルスケアの識者が語る米の力」1月14日都内で開催

農林水産省補助事業「令和7年度米需要創造推進事業」学術セミナー「ヘルスケアの識者が語る米の力」1月14日都内で開催約150人が参加

1月14日、農林水産省補助事業「令和7年度米需要創造推進事業」として学術セミナー「ヘルスケアの識者が語る米の力」が都内で開催され約150人が参加した(主催は株式会社グレイン・エス・ピー)。日本の食文化の基盤でもある米を取り巻く環境が変わる中で、改めて「米の力」に関心が高まっている。そこで、米の性能や効能が心と体の健康にとって欠かせないことを、各分野の専門家が発信した。セミナー全体のプロデュース・進行はNPO法人女性ウェルネス食推進機構理事長伊達友美氏が担った。

冒頭、農水省農産局穀物課米麦流通加工対策室の小川英伸室長は、食生活の変化の中で主食である米の需要が減少していることを踏まえ、「米の良さが忘れられている。米の機能や効能を認識する機会にしていただきたい」と挨拶した。

講演は、文教大学健康栄養学部の笠岡誠一教授による「腸活には、ごはんを冷まして食べなさい」でスタートした。笠岡教授は、食物繊維に近い働きをする炭水化物「レジスタントスターチ」について、生成のメカニズムや生理作用を科学的に解説。レジスタントスターチは、消化されにくく大腸まで届くことで、「ブドウ糖に分解されにくく、食後血糖値の上昇を抑えるほか、脂質代謝にも良い影響を与える」ことが知られているとし、炊き立てのご飯は、冷却によってデンプン構造が変化し、レジスタントスターチが増え、一度冷凍した後に電子レンジで再加熱した場合でも、「同等、あるいはやや増加するケースが確認されている」ことなどを紹介した。

続いて、トライアスロン エイジグループ日本代表で料理研究家でもある高橋善郎氏が「アスリートと米食」と題して講演。高橋氏は競技生活を続けながら、管理栄養士の資格取得に向けて専門学校にも通っている経験を踏まえ、米食の効能を述べた。競技の特性から、食事とコンディション管理が重要であり、怠ると体重変化や疲労の蓄積、故障、胃腸の不調、パフォーマンス低下につながる。ウォーキングなど軽度の運動を行う方でも「食事の設計」の効果があり、「米は唯一無二の設計しやすい主食」とした。調理が簡単で量で計れること、味付けの設計自由度が高いこと、冷めても味や食感の劣化が少ない、といったメリットを紹介した。

最後は、ヘルスケア・ビジネスナレッジの西根英一氏が、「マーケティングから考える 食育で大切な4つのこと」と題して講演した。マーケティングを「目的とする行動を獲得すること」とし、米の需要拡大においては「ご飯をどう食べるか、どう食べ続けてもらうか」が正に目的行動にあたると指摘。その行動変容の設計にあたり、①モノ(ブランディング)②コト(イシューイング)③ヒト(ターゲティング)④ハコ(マーケティング)のマーケティングアプローチの4つの戦略の関係を説明。特に土台となる②課題化や話題下で普及啓発に繋がる空気を広めるイシューイングと④市場が広がるマーケティングの戦略の重要性を説いた。また最後には、ヘルスケアが、健康から健幸へ、カラダ・ココロ・キズナのバランスを整えるウェルビーングへの潮流に言及した。