【事例研究|001】「おもてなしのモノづくり」で五感体験を提供する

事例

ポーラ化成工業(株)が、肌分析から自身の状態を知り、振動や光、音など五感への刺激でウエルネスな状態へ導くテクノロジーでアプリ「me-fullness※」を開発しました。化粧品開発のための肌分析の技術の応用から今の心と体の状態を知ることを可能にし、さらに化粧品の使い心地の触覚研究の技術からは心拍に似た振動で自分の状態を心地よく整え、振動と調和する音楽、物語、画像を創り上げました。まず、5つの質問に答え、頬の部分をカメラで撮影。顔色の変化を検出し自律神経や疲労状態を分析する。その結果、心拍数に応じて設計された振動が出て音楽や画像が流れ自分の状態を整える仕組み。
(2021年10月29日 第6回Jウエルネス研究セミナー、9月19日 ウエルネスミーティング IN DIET&BEAUTY Fair 2021より/ポーラ化成工業株式会社 フロンティアリサーチセンター上級主任研究員 本川智紀氏)

考察

化粧品会社は、常に、使用者の美へのニーズを考え、安全性はもとより、より機能的で、より体感があり、喜んでもらえる商品開発や販売を目指している。日本のスキンケアの技術は世界でもトップクラスだが、テクスチャーつまり使用感、使い心地にもこだわる。テクスチャーは、幸せ感にもつながっていく。この領域は、正に日本が得意とする、「こだわり」と「おもてなしのモノづくり」だろう。こうした日本のモノづくり技術は、広く様々な産業領域とつながりをつくり、連携を強め、新しいウエルネスをつくり出す。


※アプリ『me-fullness』疲労・ストレスを分析し、気持ちの切り替えをサポートする。主な機能は、1. 顔・肌から自分の疲労・ストレス状態を可視化、2. 最適な五感体験を通じて即時でケア、3. 日常のシーンに合わせてなりたい状態を実現