【JWN・NEWS】第7回チーム新・湯治全国大会が11月7日開催された

(一財)日本健康開発財団 温泉医科学研究所所長早坂信哉氏
第7回チーム新・湯治全国大会(環境省温泉地保護利用推進室)が11月7日開催された
11月7日、第7回となる「チーム新・湯治全国大会」(環境省温泉地保護利用推進室)が都内で開催された。プログラムは、講演【全国「新・湯治」効果測定プロジェクトについて】や、学生らによる研究発表【大学生と考える温泉地の魅力】(※1)のプレゼンテーション、パネルディスカッションが行われた。
講演プログラム【全国「新・湯治」効果測定プロジェクトについて】では、(一財)日本健康開発財団 温泉医科学研究所 所長・早坂信哉氏、東海大学人文学部 学部長・教授の斉藤雅樹氏による「ウェアラブルデバイスによる新・湯治の効果測定調査」の報告があった。ウェアラブルデバイスを活用した調査は今回が初めて。令和7年6~7月に大分県豊後高田市・真玉温泉で行われ、被験者20名(地元市民10名、旅行者10名)が参加。指輪型デバイス「SOXAI Ring 1」を使用した。温泉地滞在の期間前は6月21~23日、期間中は6月29日~7月4日で、アクティビティ(卓球)の有無で2群に分け、評価項目はQOL、運動スコア、睡眠スコア、健康スコア(※2)とした。
調査の解析結果からの考察として、
・温泉地滞在期間中は睡眠時間が増え、質も総合的に改善。運動量も増加し、QOLが改善した
・地元市民、旅行者の双方で睡眠の質改善が見られた
・活動あり群では、平均ストレスレベルの低下、平均心拍数の減少が見られた
とした。
最後に同調査について、斉藤氏は「今回はサンプル数が少ないことや、現時点ではデバイス独自のスコア算出方法が非公開であり測定精度が不明な点もあるが、今後はウェアラブルを活用することで現地での調査の可能性が広がる」と述べた。同測定プロジェクトは、環境省が温泉地の協力のもと、温泉地全体で得られる療養効果を統一フォーマットで把握することを目的に平成30年度より実施しており、これまで6年間で19,575件の有効回答を得ている((一社)日本健康開発財団)。
「新・湯治」のコンテンツモデル調査、協同モデル調査事業
なお、環境省温泉地保護利用推進室 室長補佐・五反田豊氏から、「新・湯治」の取り組みについて紹介があった。現在のチーム新・湯治のチーム員数は469で、温泉地を中心とした自治体、団体、企業などによる多彩なネットワークを目指している。モデル調査として、まず「チーム新・湯治」コンテンツモデル調査では、令和元年度から17件を採択。令和7年度は
・「温泉地×公共交通×大学生」(東鳴子温泉・東鳴子温泉ひとにやさしい温泉地プロジェクト)
・「温泉地×大学生メンタルヘルス支援」(箱根温泉・一般社団法人マイノリティ研究所)
の2件が採択された。
また、「新・湯治」の効果に関する協同モデル調査では、令和2年度から20件を採択。令和7年度は
・「滞在日数別・プログラム別による湯治効果のソート分析 × 滞在施設における長期・定点マス調査」(鉄輪温泉・湯治ぐらし)
・「温泉 × 産後ケア」(田沢温泉・株式会社ママクオリア)
・「Awe(畏敬の念)体験を活かした新・湯治の可能性」(秋保温泉・株式会社みらいハウスワークス)
の3件が採択され、実施されている。
(江渕)
※1 【大学生と考える温泉地の魅力】では、杏林大学、東海大学、東洋大学、國學院大學、東京大学の学生らによる研究発表とパネルディスカッションが行われた。
※2 消費カロリー、合計歩数/睡眠時間、入眠潜時、睡眠効率、中途覚醒時間、睡眠中平均呼吸数/平均心拍数、平均心拍数変動、平均酸素レベル/平均ストレスレベル、平均皮膚温度、最高皮膚温度


